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『二軒屋の家

 

 徳島の中心地「眉山」の南側には住宅街が位置しています。その昔、徳島城を中心とした下町のすぐ脇の農耕地だったその場所は、戦後の住宅供給によって市街地が形成され、たくさんの細い道路が毛細血管のように張り巡らされました。

 ある種の徳島らしさでもある入り組んだ街並みでは、住宅の開く閉じるを明確にすることを念頭に設計を開始しました。クライアントからいただいたご要望は「村上宅と同じ雰囲気がいい」でした。細かなご希望はあるにせよ、自宅に近い空間性をもう一度トライできることはとてもありがたいお話です。とは言え、諸条件に違いはあるわけですから、それらを整理し、心地よい居場所を決めていきます。住宅内部にも家族間のプライバシーと公共性は存在していて、開きながらも壁を挟み、閉じながらも覗き込める、そんな距離感を設計していきました。出来上がったのは「ダイニングとキッチン⇆畳のスペース⇆窓辺」の3つのエリアを一纏めにしつつ、ゆるりと離れた空間です。

 リビングが無いという独特な構成をし、生活道路のように壁に囲まれてはいるものの、角度を変えたら遠くが見えたり、お隣さんの雑音や食事の気配が感じられたりする下町独特の心地よさに似た、公と私(家の中では家族と自分ですね)が混み合った空間となりました。

構造設計 / tooi一級建築士事務所 大池俊樹

施工 / 株式会社アークホーム

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村上真建築設計事務所
MURAKAMISHIN.ARCHTECT
murakami_shin@icloud.com


 

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