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徳島の神山杉

  • murakamishin
  • 7月23日
  • 読了時間: 2分

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私の場合、新築の設計は木造がほとんどです。

木造と一言で言っても現場の問題解決や供給量を確保するために様々な種類があります。

木と木を細かく裂いて、接着剤で圧着するエンジニアウッド

カナダや北欧から届くFSC認証の米松、レッドウッド、ホワイトウッド


量を確保、発注に迅速に対応、ソリや割れが無い(少ない)のがこれらの特徴です。


でもですね。

くっつけられた木がそれぞれ違う時期、違う山で採ったものだと何か違和感も感じてしまいます。

遠く地球の裏側で育った木を日本に運び込む理由も「ちょっと安い」ぐらいなものです。


中古住宅の改修でよく耳にするのは、外国で育った木が先にシロアリに食べられてしまうということです。

日本の虫を知らないまま木材にされてしまうので対抗する成分を持っていないと考えられます。


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20世紀半ばまで日本では植林が向う見ずに行われ、全国の森林の約半分が杉と檜で覆われています。

80年以上が経ち、収穫ができるようになりましたが、なにぶん林業家が少ない。コストもかかり、国の補助金なしでは成り立たないところまで追い込まれています。


そして私たちに身近なことは、日本の自然環境もまた山から海につながっているということです。針葉樹が増えすぎたため山は保水力を低下させ、川の水量が半減しました。生態系に影響を与え、身近なところでは花粉症が社会問題になっています。


そんな問題意識を持っている中で林業に詳しい方から建築が一番効率よく多くの杉・檜を伐採できると聞きました。


試みとして、徳島にある神山町の杉を新築の現場に使ってみます。

鳴門市にある「ろうそく夜」という喫茶店なのですが、東林院種蒔寺の境内にあり1000年以上の歴史をもつ土地に、その土地の里山の木を使う判断をしました。


どのような結果になるか楽しみと不安が混じってます。

出来上がったら是非見にいらしてくださいね。


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村上真建築設計事務所
MURAKAMISHIN.ARCHTECT
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