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『旧吉野川の家』
鳴門市、目の前にサツマイモ畑がある旧吉野川北側エリアの特徴を感じる敷地に、平家の家をご要望をいただきました。
2階建てと平家の一般的な違いは「階段がなく老後もスムーズに暮らせる」というものです。
設計者目線としては「屋根(天井)が過ごし方を決定づける」ことが重要になります。構造を見せるのか、一枚屋根にするのか、もしくは小さな屋根を集合させるのか、そのカタチは。様々な選択肢がある中、クライアントが持つ静謐でお茶目な雰囲気から無理がない構造とダイナミックな空間の中間を狙うことにしました。
まず考えたのは外観は目立たず周辺と調和すること、ご要望の"通り土間"を生活機能に組み込むことでした。プランが決まるころに空間を綴じる屋根(天井)は登り梁→水平梁→登り梁とし、長期耐力、施工時の搬入に無理が無い短スパンと決めました。
専門的な話になりますが、木構造は梁の頭が揃っていることが基本です。梁の設置高さがずれると横に働く力に対して不安定になります。構造の壁が入る場所とそうでない場所の区別をつけ、メリハリのある構造設計としました。かつ母屋組も相当に苦労しながら外観に影響が出ないよう配慮を重ねています。
上棟まで相当数の打ち合わせを重ねドキドキハラハラしながらの工事となりましたが、出来上がるころには構造と空間の密接な関係を改めて感じる結果となりました。
信じて設計を託してくれたクライアント、木材担当者、アークホームの方々と大工さん。関わっていただいて本当に感謝でいっぱいです。
施工/株式会社アークホーム
構造設計/中村建築構造設計合同会社





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