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壁紙に思うこと

  • murakamishin
  • 2022年7月5日
  • 読了時間: 2分

更新日:2022年8月8日

建物はさまざまな機能を持っています。

キッチンやトイレ、お風呂などの衛生面。寝室、リビングといった生理面など人間の生活を支えるために存在しています。

さらに建物は屋根、床、壁、天井で囲まれ雨・風から身を守ります。

そこで設計ではさまざまな素材を検討&提案していくのですが、どうしたら素材を活かしていけるのか、自問自答を繰り返し、ときには施工例を探して奔走し、隠れた努力をしながら決めています。


冒頭からマニアックな文章の流れですが、さらに踏み込んでいくと内側の壁の選択肢の多さに気づきます。


1、ビニルクロス (日本で最もポピュラーなやつ)

2、珪藻土(調湿効果が期待され一定の人気を持ち続けている)

3、漆喰(お城などに使われる昔ながらの素材)

4、タイル(輸入品や国産など多くの種類から選べる。アンティークタイルも人気)


このなかからどうやって選んでいくかというと、僕の場合は価格では選ばず、まずは空間との相性で選びます。ダイニングテーブルや照明、天井高さなどの雰囲気から相性の良い素材を時間をかけて想像してから提案します。

「嵐山の家」では漆喰を選んでいたのですがお見積もりの段階で断念することになり、その代わり「紙クロス」で検討を進めています。

ビニルクロスは石油由来の商品ですが、紙クロスはその名の通り紙が主体。自然素材がメインなので肌に優しく、静電気が少なくなります。


左が漆喰によく似たもの

右が木片チップを混ぜたもの

後ろの壁が漆喰です。


もともと塗装用の下地なのでそのまま貼るには注意事項が多い素材ですが、光の反射の仕方が優しく施工が楽しみでもあります。

汚れが目立ってきたらDIYで塗装や左官をすることも可能です。

ゆっくり家を育てて楽しむことができます。

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村上真建築設計事務所
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